ビーコン・プロジェクトチーム:伊藤高志、稲垣貴士、吉岡洋、小杉美穂子、安藤泰彦
作品≪BEACON≫は、伊藤高志(映像)、稲垣貴士(音響)、吉岡洋(テクスト)、KOSUGI+ANDO(小杉美穂子・安藤泰彦、インスタレーション)、五人の共同制作による映像インスタレーション作品のシリーズ。「記憶」という問題をテーマに、1999年以来少しずつ形態を変えながら各地で展示されてきた。灯台(BEACON)の光が周囲を照らし出すように、回転台上の二つのプロジェクターが、様々な風景を壁面上に浮かび上がらせ、再び闇に返す。
BEACON series of exhibitions is a collaborative video installation project, co-produced by five artists: Takashi Ito (video), Takashi Inagaki (sound), Hiroshi Yoshioka (text), and KOSUGI+ANDO (Mihoko Kosugi + Yasuhiko Ando / installation). Since the 1999 exhibition on the matter of “Memories,” BEACON has been presented in many venues, gradually transforming the structure along the way. As the light emitted by a lighthouse illuminates its surroundings, two video projectors on a rotating pedestal cast diverse scenes onto the walls, before slipping back into darkness.
伊藤高志 1956年、福岡県生まれ。現在、福岡県在住。京都造形芸術大学教授を経て、2016年より九州産業大学芸術学部教授。大学在学中、松本俊夫に師事し、本格的に実験映画の制作を開始。ロッテルダム国際映画祭、バンクーバー国際映画祭、オーバーハウゼン国際映画祭、釜山国際映画祭、光州ビエンナーレなどに参加・上映。ポンピドゥー・センターに作品が収蔵されている。
稲垣貴士 1957年、高知県生まれ。現在、京都府在住。大阪成蹊大学芸術学部教授。1981年より、松本俊夫、伊藤高志らの映像作品のサウンドを手掛ける一方で、自らも映像作品を制作する。1984年に20数名のヴィデオ・アーティストが集まって結成されたグループ「ヴィデオカクテル」に参加。アントワープ現代美術館、原美術館、東京都写真美術館、ボン美術館などで展覧会に参加。国立国際美術館に作品が収蔵されている。
吉岡洋 1956年京都府生まれ。現在、滋賀県在住。京都大学こころの未来研究センター特定教授(美学・芸術学)。甲南大学教授、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)教授、京都大学大学院文学研究科教授を経て、現職。著書に『情報と生命』(新曜社)、『〈思想〉の現在形』(講談社選書メチエ)、訳書にM・ポスター『情報様式論』(岩波現代文庫)など。京都芸術センター発刊の批評誌『Diatxt.』( ダイアテキスト)1‒ 8号編集長。「京都ビエンナーレ2003 」「おおがきビエンナーレ2006」総合ディレクター、「SKI N DIVE スキン・ダイブ‒感覚の回路を開く」(芸術祭典「 京」)の企画に参画。
KOSUGI+ANDO (小杉美穂子・安藤泰彦) 現在、岐阜県在住。
小杉美穂子:1953年、大阪府生まれ。安藤泰彦:1953年、滋賀県生まれ。大阪成蹊大学芸術学部教授、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)教授を経て現在フリー。1983年よりユニット「KOSUG I+ANDO」として京都を中心に活動を始める。「京都アンデパンダン展」(京都市美術館)、「1995京都芸術祭」(旧龍池小学校)、「A CABINET OF SIGNS」展(テイト・ギャラリー・リバプール他)など、国内外の個展、グループ展で活躍。また、展覧会企画として、「SKI N DIVE スキン・ダイブ‒感覚の回路を開く」(芸術祭典「 京」)や、「チャンネル‒n‒多層世界への水路」(京都芸術センター)がある。